動かせない障害物からの救済は、仮に不利な場所になったとしても、障害が無くなる場所に救済を受けなければなりません。
しかし、一度救済を受けた後で、別の障害物でもう一度救済を受けて、フェアーウエイまで行ったと云う事例です。
規則裁定では、解説や表現が難しいので、簡単に解説します。
規則裁定:24-2b/9.5 動かせない障害物よりの救済を受けたあと、再度その障害物が異なる理由で障害となる
- ボールがカート道路に止まった(X地点)為、1度目の救済を受ける。
- A地点のニアレスポイントで、救済を受けた場所がC地点。
- C地点は、グリーン方向に向かって、アドレスする場合には、カート道路は障害にならない。
ここで、1度目の救済は終了です。 - 今度は、木が邪魔になって、グリーンを狙えません。
横に出す選択をしてアドレスすると、再度カート道路が障害になり、2度目の救済を受けます。 - D地点のニアレスポイントで、救済を受けた場所が、E地点です。
- 横に出すために救済を受けたのですが、救済後はグリーン方向に狙っていける場所です。
救済後は、プレーヤーは自分の望むどの方向へもプレーすることができます。
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規則裁定:24-2b/9.5 動かせない障害物よりの救済を受けたあと、再度その障害物が異なる理由で障害となる
質問:図で、X点は球の止まっていた箇所、A点は障害物(カート道路)から救済を受けうるニヤレストポイントを示すものとする。
プレーヤーがA点から1クラブレングス以内の斜線の部分に自分の球をドロップしたところ、球はカート道路上のB点に止まった。
プレーヤーは規則20-2cに基づいて再度A点から1クラブレングス以内に球をドロップしたが、今度は、球はC点にいって止まった。
C点からパッティンググリーンに向けてストロークを行うにはカート道路は何ら障害とはならなかったが、樹木が介在していて、プレーヤーはグリーンへ向かってストロークを行うことができなかった。
プレーヤーがなしうる唯一の合理的なストロークはフェアウェイに向けて横へ出すことであるが、そのためにはプレーヤーのスタンスがカート道路にかかることになる。このような場合でも、プレーヤーは、規則20-2cに従って、再ドロップしたとき球が最初に地面に落ちた地点にできるだけ近い所に、その球をプレースしなければならないか。
回答:その必要はない。C点からグリーンに向けてストロークを行うには(それが救済を受ける際の意図するプレーの方向であった筈であるが)カート道路は何ら障害とはなっていないので、プレーヤーは再ドロップした球をプレースすることはできない。
しかしながら、樹木がパッティンググリーンとの間に介在したことにより新しい事態が発生した訳である。
すなわち、プレーヤーがフェアウェイへ向けて球を横へ出そうとすることは「不必要に異常なプレーの方向」には当たらないので、プレーヤーは規則24-2b(i)により救済を受けることができる(規則24-2b例外参照)。
その場合、救済のニヤレストポイントはD点になるが、D点から1クラブレングス以内の斜線の部分にドロップした球がE点に止まったときは、プレーヤーは自分の望むどの方向へもプレーすることができる。
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